呼吸器内科

呼吸からわかること

虎の門時代には外科に所属していましたが、呼吸器が好きで内科のローテーションを2回、呼吸器外科は1回と、約1年間に担当した延べ患者数は、1000人を超えています。

そこと放射線診断学科で、胸部レントゲンの読影を学び、順天堂医院、聖路加国際病院、国立がん研究センターなど、枠を越えた症例検討会にも参加していました。ですので、今でも胸部疾患は経験的に得意としている科です。

当時、長期入院されていたある高齢の女性がいました。酸素療法が必要で、しかもCO2が溜まるので、外出もできないという方でした。結論から言いますと、そんな患者さんを退院させることができたのです。びまん性汎細気管支炎を患っていた方で、そのころには治療法がなく、多剤併用療法でやっとコントロールされていた方でした。

10数種類の薬を使っていたので、ご本人と相談しながら、退院するためには肺機能を高める呼吸器体操、足腰を鍛えるBed上での体操をやりながら、車椅子への移乗の練習もやりながら、1剤1剤減量していきました。最終的に数種類になった時点で、ご本人にもやる気が起こり、酸素療法からの離脱、退院して在宅療法になり、時々通院に切り替えることができました。

近年呼吸器疾患の病態も複雑となり、タバコ病とも言われているCOPD(慢性閉塞性肺疾患)や非結核性抗酸菌症、間質性肺炎、時に肺結核など、悪性腫瘍ではありませんが、難治性の疾患が多くなっています。

そして、大変困っているのが肺がんで、早期発見しないと予後がかなり良くないです。

咳、痰などが生じてくれば、ご相談ください。